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医療Q&A

最近体調がすぐれない」「ちょっと他人に相談するには恥ずかしい」「症状は気になるけど病院にいって診てもらうにはちょっと抵抗があるな」とお思いの方は、遠慮なくご利用ください。

下記に、診療中よく聞く質問の一例をご紹介します。

Q1
最近、胸焼けがひどく、胃もしくしくと痛みます。ひどいときには、食後すっぱいものがあがってくることもあります。胃潰瘍なのか、胃がんの兆候なのかとても気になります。

A.
おそらく、逆流性食道炎、胃酸過多の可能性が一番高く、胃酸過多の環境下では、胃炎や潰瘍を併発することも多いので痛みを伴うこともあります。

胃癌はある程度進行しないと症状が出ないことが多く、今の症状から積極的に胃癌を疑うことはありませんが、胃炎を基礎に胃癌が発生することがわかっていますので、内視鏡検査等を受けることをお勧めします。

Q2
胃癌や、胃潰瘍の原因にピロリ菌が関係しているという新聞記事を読みました。胃の具合がいつも良くない私としては、一度検査をしてほしいのですが、どのような検査になるのでしょうか?

A.
2009年、日本ヘリコバクター学界より新しい診断と治療のガイドラインが発表されました。

ガイドラインが新しくなった背景の一つに、2008年、ピロリ菌と胃癌発生の関連を証明する論文が海外で発表されたことにあります。学会では、ピロリ菌感染症に対する除菌療法を、潰瘍があるなしに関わらず、推奨度Aと位置づけています。

胃の具合が悪いようであれば、内視鏡検査を受け、ピロリ菌の検査(胃粘膜を検査する方法、血液、便、呼気を調べる方法など、数種類あります)でピロリ菌の有無を調べることをお勧めします。
(胃潰瘍・十二指腸潰瘍以外は保険外になりますので、直接医療機関に費用をご確認ください)

Q3
最近、おなかが張って、よくガスも出ます。女性なので恥ずかしくなかなか相談できません。どちらかといえば便秘がちですが、どこか悪いのでしょうか?

A.
おならは、口から飲み込んだ空気と腸内で細菌により産生されたガスで形成されています。まず、においが強いかどうかで対処法が変わってきます。

においが強いようであれば、便秘の影響や食生活により悪玉菌が腸内で勢力を伸ばして悪さをしていますので、善玉菌を増やす治療や食生活をすれば症状は改善します。

においが強くないようであれば、呑気症といって、空気を無意識に飲み込んでいるのが原因です。様々な原因が考えられますので(鼻炎、顎関節症、歯の病気や噛み合せの悪さ、ストレス、食習慣等々)、まず何が原因なのかを突き止めるとともに、便秘を解消し、ガスを除去する治療をすれば改善します。一度、消化器専門の病院で相談されることをお勧めします。

Q4
健康診断で便潜血を指摘されました。痔のせいではないかと思いたいのですが、検査したほうがいいのでしょうか?

A.
大腸癌でも、ある程度進行しないと便潜血陽性にはなりませんし、ポリープや早期癌ではほとんど潜血陽性になりません。痔のある人は腸内環境が悪いことも多く、便潜血検査は痔の人を拾い上げて検査していると思ってください。

大腸癌は近年急激に増えており、一度でも便潜血陽性になった方は、大腸内視鏡検査を受けてください。

Q5
大腸内視鏡検査を受けました。2ミリのポリープがあり、しばらく様子を見ましょうといわれました。すぐに切除するのはまずいのでしょうか?

A.
現在は、外来でも内視鏡でポリープを切除できるようになりましたが、頻度は少ないものの、穿孔(腸の壁に穴が開くことで、開腹手術が必要になることもあります)、出血といった合併症が起こる可能性があります。

形の悪いポリープや内視鏡で切除できると判断されたポリープは積極的に切除しますが、腫瘍成分の入っていないポリープは、メリット、デメリットを考えた時に、明らかに切除するメリットがありませんし、切除する必要性がないので経過観察をするように言われたのだと思います。

ただし、大腸のポリープは経過中に顔つきが変わることもありますので、主治医の先生の指示に従って定期的に検査を受けてください。